mixiアプリ/日記9
Google AppEngineがちょっと楽しい
新しいmixiアプリを作って、たくさんの人に楽しんでもらいたいと最近強く思っている私ですが、利用しているレンタルサーバーさんに迷惑はかけられないなぁ、なんて考えていましたら、GoogleのAppEngineで大量のトラフィックを捌いているという事例をみかけて、じゃあ、真似してみようとAppEngineとPythonのことを調べてみることになりました。
AppEngineの売りであるスケーラビリティは実際に触ってみると、すごく頼もしく感じられます。他の業務でも使ってみたいなと思いました。DBのモデルもすごいわかりやすいです。自分のWebシステム開発用フレームワークに取り込みたいです、これは。
PythonもPerl好きな自分にはとっつきやすかった。
自分と相性がよかったので、すんなりと導入できました。ありがとう、Googleさん。Googleさんにはずっとやられっぱなしです。将来的には、長いつきあいだったMicrosoftさんよりも関係が親密になりそうな勢いですね。
クラウドコンピューティングの話題が、毎日業界を騒がせていますが、GAEでの開発経験が私のご飯のタネになる日も近いかもしれません。
アドプログラムについて
今回はmixiさんが提供してくれているアドプログラムについて感じたことを書いてみたいと思います。アドプログラムは、簡単にいえばmixiアプリの実行画面に広告を貼ってもらって、表示回数に応じて対価が得られるという仕組みですね。これまでも「まねき猫ダック」や「豆しば」、「DELLのノートパソコン」の広告をいろんなmixiアプリと一緒にみかけました。mixiに広告を出稿するというのは、バイラルマーケティングとかいう口コミ効果を狙った宣伝としては非常に明快な解だと思います。見たこと聞いたことはその場ですぐに日記にかけるわけですからね。mixiアプリでは、アドプログラム以外の広告表示を禁じてはいないので、似たような広告配信の仕組みを作っている業者さんもいらっしゃるようです。私の小品アプリにも出稿の申し出がきたくらいですから、多分アプリを公開されている人にはもれなくそんな営業が来ていると思われます。
とにかく、mixiアプリで何ができるのかいろいろやってみたかった私は、アプリの公開後しばらくしてアドプログラムに申し込んでみました。一番最初の申し込みの際には、書類の交付という手順を踏まなくてはならないそうですが、申請の数日後にはその書類的なものは届きました。そして、指定のスクリプトをアプリに貼りつけるだけで簡単にアドプログラムに参加することができました。この淀みのない一連の流れについては、特にコメントすることはありませんです。mixiさんのお仕事は速いな、というのが私の持った印象です。公開審査もすごい速かったですし。
マネタイズ
「自分で広告主を探さなくても簡単にスポンサーをつけられる」という点で、とにかく気軽に利用できるアドプログラムですが、これでご飯が食べられるかというと、そんな単純なものではないようです。
私は個人の開発者なのでモバイル版のことについてはわからないのですが、PC版の広告料は1PVあたり0.01〜0.05円です。(2009/12時点)
基本的に0.01円/PVで始まり、ユーザが10000人に達したあたりで0.02円/PVに格上げされます。あとは月別UUや日別UUの上位アプリに0.03〜0.05円/PVが割り当てられるという仕組みになっています。
c.f.単価表
つまり、ほとんどのアプリ開発者は0.01〜0.02円/PVという設定になっていると思います。(ちなみにmixiアプリ開始直後の数ヶ月間は0.03円/PVで開始できるというキャンペーンが行われていました。12月に入って正規の単価表通りに改定されたと思います。)
50000人のユーザのうち、半分が毎日2回アクセスしてくれるアプリですと、50000PVですので、一日1000円もらえることになります。
アプリの制作に10万円ぐらいかけたとすると、3〜4か月ぐらいでやっと元がとれる計算です。でも、アプリの人気を保つためにアプリを更新したり、サーバー維持費などのコストも考えるとお金儲けをするのは随分と大変なことになりそうです。もちろんアイディア勝負の場ですから、単純な試算通りになるというわけではないですけども。
アドプログラムだけで生計を立てるのは大変ですので、ペイメントプログラムやその他の方法と組み合わせるのが順当なマネタイズ方法であると私は思っています。
単純にPVを稼ぐのであれば、アクセスの度にゲーム内でプレゼントがあるといいですね。ログインプレゼントのために毎日クリックするアプリが私にもあります。ユーザの操作による画面切り替えの度に広告を表示しなおすようなアプリがある気がするのですが、それはアドプログラム的にありなんですかね。規約的にOKであれば、PVを稼ぐ方法としては有効かもしれません。・・・アイディア次第でアドプログラムだけでも戦えるのかもしれませんね。
広告の表示位置
ペイメントプログラムの広告は、アプリの下とアプリ用フレーム内の右側に一つずつ表示されます。いろんなアプリを眺めていると、広告が表示されることを前提として画面のレイアウトを作るため、メインの画面を幅690ピクセルぐらいにして左に配置し、その他の操作部や通知を右の広告の下に並べるタイプが多い気がします。右の広告の上が微妙に空いているので、そこにロゴやタイトルやバナーを表示する例もよくみかけます。
画面右手の広告が左手にある方が広告としては目立つのでしょうが、それだとアプリと広告の主従が逆転してしまうと考えたのでしょうか。ほどよく目立ついい場所ですね、あの広告は。
新しい広告
アドプログラムを使ってみて、広告とアプリに一切関連がないことが少し気になりました。自分が広告を出稿する立場だとしたら、有象無象のアプリに自分の商品のアピールが掲載されたとして、どれだけの効果が上がるのか測定しにくいです。
そこで、mixi側はコラボアプリみたいなものを打ち出してくるわけですね。自分の商品と密接に結びついたアプリが提供されれば、効果は大きいはずです。でも、そのアプリが人気になるという保障は一切ありません。
ひょっとしたら、出稿する側の人が「このアプリに出稿したい」なんていう指定を行えるオプションが提供されていたりするのでしょうか?「うちは野菜ジュースの販売に力を入れたいので農園系アプリでの表示をお願いします。」みたいなオプションです。そしたら、開発者側にもアドプログラミングの利用のメリットが生まれるかもしれません。SonyのVAIOノートパソコンがよく売れるようなアプリを開発してみたら、Sonyが優先的に広告の表示を指定してくれるかも・・・みたいな。そこまでやるメリットはmixi側にないかなぁ。
私は、アプリ内のアイテムを広告出稿企業がタイアップ提供するというやり方が一番口コミで広がるんじゃないかと思ってます。アパレルメーカーが自社製品の最新モデルを無料でアプリ内のアバターに着られるようにしてくれたら、そのメーカーの好感度アップにもつながりそうです。そういう要望の仲介をmixiがやってくれればいいな、なんて思いました。